人望があり人や資源が集まって事業が成り立ち食べていけるなら全然しょぼくない

こんにちは。「ネガおじ」こと、ネガティブおじさんです。

『しょぼい起業で生きていく』(えらいてんちょう著 イースト・プレス刊)という本を読んでみました。

私が若いころから比べればインターネットの普及によって起業のハードルは下がったのかもしれませんが、やはり事業を起こしてそれで生計を立てていくというのは簡単なことではないと思います。

だからこそ今でもこうして「起業」に関する本は次から次へと出版されます。完全に人々の暮らしの中で当たり前になったものは出版のテーマになりません。

内向型である私も会社勤めに悩み続け、起業ということにも憧れたことは何度もありましたが、今は色々な意味で自分には向いていないなと感じています。

そのため最近は起業をテーマにした本を手にすることはほとんど無かったのですが、今回この本を読んでみたのは書名にもある”しょぼい”というキーワードに興味をそそられたからです。

「しょぼい」という言葉の定義としては、冴えない、ぱっとしない、みすぼらしいといった完全にネガティブな意味合いになります。

ネガティブを自認する私としては、そんな「しょぼい」形での起業ってどんなものなのか?しかも組織で働くのが無理なら、つらいことなどしないで起業しよう。なんて希望をもたせるようなことが書いてあるのが目に止まったのでつい買ってしまいました。

しょぼいのは華やかな成功事例と比べればっていうだけのこと

本書によると、著書は学生時代に「毎朝決まった時間に起きてスーツ着て満員電車に乗って会社に通うなんて無理」という理由で就活もしなかったようです。

最初は細々と自分で便利屋的な仕事を仕事をしていくうちに、リアル店舗でのリサイクルショップや学習塾、そしてバーの経営まですることになります。

これでいけばどこがしょぼいのか?と感じはじめ、全部読み終えて確信しました。

この人、全然しょぼくないです。むしろバリバリの起業家といっていいでしょう。

昨今は、自分の売りたい物やサービスをインターネットやSNSを活用して小さく始める方法での起業が推奨されてて、実際この方法なら会社を辞めなくても、試しにやってみることが出来てリスクがほとんど無いという点で巷の起業本も皆、最初からリスクの大きすぎるリアル店舗なんか目指しちゃだめですよって感じ。

だから著者は、資金計画も事業計画もほとんどないところからリアル店舗で事業を軌道に乗せたという意味で私はしょぼいどころか、ある意味完全に起業の成功者だと思います。

じゃあなにが「しょぼい」のかってなるんですけど、要は過去の起業イメージ(きちんとした事業計画、資金計画を立てたうえで事業を始め、サラリーマン時代の年収を超えたら成功と呼べる)と比べればしょぼいってだけのことみたいです。

著者も ”家族が食べていければそれで成功” と言っていることから、起業における成功の受け止め方、要は価値観の違いだけなんです。

店舗に住み込んで居住費を節約するとか、什器備品なんかも安く、あるいはうまくタダで手に入れちゃう方法みたいなことは他の本でも見られ、それは一つの方法にすぎません。

この著者の言いたいこと、つまりご自身の事業の成功例を著書から引用させていただくと、

事業は、アイデアから入るというより、人とのつながりや置かれている環境などの条件から、自分ができそうなことを発見して事業化していく

ということです。

しかし、法人化して経営を拡大するとか、上場するということを視野に入れない、身の丈にあった起業という観点では、今は減りつつあるけど昔からあった家族経営の「〇〇屋さん」と何ら変わりません。

失礼ながら、経営学的なマーケティングとか事業計画なんて恐らく無縁でも、地域で必要とされてるものを地域の人たちに提供して商売が成り立っている。まさに地域の「〇〇屋さん」ですよね。

しかもこの著者の事業例を見る限り、こちらが頼まなくても誰かが店番をしてくれるから人を雇わなくても済むだとか書いてるところからも、かなりのカリスマ的な人であるように思います。これは悪い意味ではなく、人望があるために共感者が多く集まって、そこから人と人の融合でまた新たな事業が展開されているということ。

これは実店舗、ネット上を問わず、事業の最も理想的な成功事例と言えるはずで、全くしょぼくありません。泥臭く地道にやっていることを卑下して言ってるだけです。

サラリーマンが嫌なら起業してみれば?は短絡的な気がする

しかし内向型の私としては、人望があって人がどんどん集まってきて、最初から計画してた訳じゃないけど、そこから面白いアイデアが出てきて事業につながった。とか、資金が無ければお金を持ってる共感者から出資してもらえばいいなんて、最も縁遠い話だ。

著者の提唱する起業方法は、人と人とのコミュニケーションが苦手な内向型に一番向いていない成功例かなと感じました。

この本に限らず、多くの起業本はサラリーマンが辛いなら、向いていないと感じたら起業しよう!というのがお決まりになっています。

嫌なことを無理無理続けることが美徳という時代が終わりつつあることは頭ではわかっていますし、自分がつぶれてしまう前に、辛いことから逃げ出すことはアリだとは思いますが、サラリーマンが辛いというその中身は人それぞれでまさに千差万別です。

肝心なのは、逃げた後にどうやって、ストレスのない自分に合った道を見つけて再生していくかであって、そこが本当に知りたいことだと思うんです。

ああ、なんだか、単なる愚痴になってきてしまった。

結局こんなことを書いてる自分が一番「しょぼい」のかもしれない・・・

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